最近の話題 2012年9月29日

1.JEDECがDDR4 DRAMの規格を公表

  2012年9月25日のEE Timesが,JEDECのDDR4の仕様の公開を報じています。

  現在のPCやサーバ用のDRAMの主力はDDR3ですが,この次の世代となるDDR4の仕様策定がJEDECで行われており,その規格が固まり,公表に至ったというものです。

  DDR4は電源電圧を1.2Vに下げて低電力化し,転送速度も最低1.6GT/s,最高3.2GT/sと高速になっています。また,この転送速度は今後,高速の仕様が追加される可能性が高いとのことで す。そして,チップの内部が2または4バンクに分割され,バンクごとにRead/Write/Refreshの動作状態が選択可能という仕様だそうです。

  また,DDR4規格は,最大8チップのスタッキングに対応する仕様になっているとのことです。

  スマホやタブレットなどでは,より低電力のLPDDR2などの規格のチップが使われる傾向にありますが,これらのDRAMは接続できるチップ数に制約があり,大きな容量のメインメモリを必要とするサーバやハイエンドPCでは,DDR4が主力になると見られています。

2.AMDがTrinityの仕様を確認

  2012年9月27日のThe Inquirerが,AMDがTrinutyチップの仕様を確認したと報じています。 これらのTrinityチップは,9月の新学期に向けての製品用に出荷されているのですが,AMDは仕様を発表していませんでした。

  それによると,デュアルコアのA4-5300はベースクロックが3.4GHzで,ターボで3.6GHzまでクロックアップとなってます。GPUは128コアでクロックは723MHzです。そして,同じくデュアルコアのA6-5400Kはオーバクロックが可能なKが付いた品種で,クロックは3.4GHz(ターボ3.6GHz),GPUは192コア,GPUクロックは760MHzdす。

  そしてクワッドコアのA8-5500は3.2GHz(3.7GHz),A8-5600Kは3.6GHz(3.9GHz)で,GPUコアは356コアでクロックは760MHzとなっています。ただし,A8-5600KはTDPが100Wになっています。A10-5700は,クロックは3.8GHz(4.0GHz)で,GPUは384コアでクロックは800MHz,TDPは65Wとのことです。最上位のA10-5800Kは,クロックは3.8GHz(4.2GHz)で,GPU部はA10-5700と同じ384コア,800MHzとなっています。こちらのTDPは100Wです。

  これらのTrinity APUのソケットは従来のFM1ではなく,FM2となっています。

3.IntelがClover Trailを発表

  2012年9月27日のEE Timesなどが,IntelのClover Trailの発表を報じています。タブレット用のSoCであるClover Trailは32nmプロセスを使い,デュアルコアAtomプロセサに各種IOを集積したチップで,Atomのクロックが1.8GHzのものと,2.0GHzのものがあり,1.8GHzの製品はWindows 8向け,2.0GHzの製品はAndroid向けとのことです。そして,この2種のチップはCPUクロックが違うだけでなく,使用しているPowerVR GPUのコアも違うと書かれています。

  Intelは,この分野では,なかなか顧客を獲得できなかったのですが,今回はAcer,Asustek,,Dell,,Hewlett-Packard,,Lenovo,,Samsung ,ZTEと言った大手が採用を決めているとのことです。

  しかし,2012年9月27日のSemiAccurateは,このチップは,1月に発表されたスマホ向けのPenwellの上位チップで,PenwellがAtom 1コアであったのを2コアにし,グラフィックスもImaginationのSGX540からSGX545にアップグレードされいる。CPUコアとGPUコアがほぼ倍増しているので,82mm2のPenwellより,かなりチップが大きくなっている筈で,コスト的にタブレットにはマッチしない。さらに,Windows8を動かすには,Androidを動かすのに比べて大量のメモリを必要とするなど問題が多いと指摘しています。

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