最近の話題 2012年12月1日

1.TSMCが16nmFinFETファブの地鎮祭を挙行

  2012年11月26日のEETimesが台南のFab14ギガファブの敷地内に,16nm FinFET対応のクリーンルームを建設するための地鎮祭を行ったと報じています。Phase6と呼ばれるこの建設は,2014年に16nm FinFETを量産するTSMCとしては最初のファブ を作るものです。このPhase6は,進行中のPhase5から僅か7カ月後という隣接したスケジュールです。

  Fab14はPhase1〜4で87,0002mのクリーンルームを持っていますが,Phase5と6が終わると,このキャパシティーがほぼ倍増するとのことです。

  このファブは12インチウエファを使い,20nm SoCと16nm FinFETを量産する世界初のファブになるとのことです。

2.AdaptevaのKickStarterの結果

  AdaptevaのKickstarterを使った資金集めについては10月27日の話題で紹介していますが,その結果について  2012年11月27日のEE Timesが,AdaptiveのCEOの談話を含めた記事を載せています。

  目標の$750Kに対して最終的にはおよそ$900Kが集まり,この資金でEpiphany Wチップのテープアウトが可能となったとのことです。そして,出資者は6000人にのぼり,これらの人達はEpiphanyチップを使った製品を開発したり,並列プログラムの開発者となる可能性の高い人たちで,これだけの規模のサポートコミュニティーができたことは大きな成果とOlofsson CEOは話しています。

  しかし,この資金集めは簡単ではなく,最初のアナウンスから数日後には出資者の興味は去り,出資は増えなくなり,影響力のあるBloggerなどにもプロジェクトを宣伝して貰ったとのことです。更に,Olofsson氏はEpiphany SDK,データシートと製品マニュアルを公開するという手にでました。これらは,当初は資金が集まってからの公開を考えていたものです。

  この詳細なデータの公開で,NDAで情報を守ることは出来なくなりましたが,興味をもつ人の数が増え,目標の資金が集まったとのことです。

3.AMDがオースチン事業所の土地の売却を計画

  先月,3Qの決算で$157Mの損失を発表し,15%のレイオフを発表したAMDが,テキサス州オースチンの事業所の土地の売却を検討していることを,同社の広報が認めたと2012年11月27日のEE Timesが報じています。

  オースチン事業所は2000人以上が働いており,58エーカー(234,700m2)の面積があります。この土地を リースバックするという条件付きで $150M〜$200Mで不動産屋に売ろうというものです。リース期間は同じオフィスを継続して使用でき,従業員の仕事には影響がないとのことです。

  しかし,リース料は$150〜$200Mの金利分よりは高いわけで,AMDとしてはこの資金を使って,より多くの利益を生み出すことが必要です。

 

  

  

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