最近の話題 2015年12月26日

1.自動運転車でGoogleとFordが提携か?

  2015年12月22日のYahoo Autoが,GoogleとFordがジョイントベンチャーを設立し,自動運転の車を開発すると報じています。この提携は来年の1月6日〜9日にかけけてLas Vegasで開催されるCESで発表されるとのことです。しかし,両社はコメントしていませんので,提携するとしても,どのような形になるのかは不明です。

  Googleは,現在までに自動運転車を130万マイル走らせ,一番ノウハウをため込んでいる会社です。また,Googleは車を作るつもりはないと述べているので,Fordとのジョイントベンチャーで車を作るということは考えられる選択肢です。

  一方,FordがODMになってGoogleの車を作っても,Fordにはメリットが無い。という見方もあります。また,Googleは完全自動の車を目指しており,事故の責任も取るという姿勢であるのに対して,Fordは事故の責任には踏み込みたくない,従って,人間が運転を監視する車という方向を目指しており,共同で車を作るのは難しいのではないかという見方もあります。

  まあ,CESでの発表を待ちましょう。

2.来年から,Fordがカリフォルニアで自動運転車の公道テストを開始

  2015年12月21日のThe  Inquirerが,来年から,Fordがカリフォルニア州で自動運転車の公道テストを開始すると報じています。

  FordはPalo AltoにFord Reseach and Innovation Centreという研究所を持っており,100人以上の開発者が働いているとのことです。また,ご近所のStanford大と13のプロジェクトを設定して,大学との連携も強化していくとのことです。

3.富士通がPCとスマホ事業の分社化を決定

  2015年12月24日に富士通は,ノートPC,デスクトップPC事業を富士通クライアントコンピューティング株式会社,携帯端末事業を富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社に承継すると発表しました。この取締役会の決定の効力発生日は来年の2月1日です。

  要するに,来年の2月1日にPC関係と,スマホ関係のビジネスを切り出して分社化するという決定です。分割により,それぞれの製品に関して,研究開発から製造販売,アフターサービスまで一貫した体制となり,意思決定を迅速化し,経営責任を明確にするとのことです。

  しかし,世界のトップメーカーと比べると規模が小さく,なかなか大変そうです。

4.東芝がPC事業の分社化を発表

  東芝は2015年12月21日に新生東芝アクションプランを発表し,その中で,PC事業は,個人向けの販売は国内に限定し,海外はBtoBだけにして13拠点から4拠点に集約などを行うとしています。また,不当な利益計上の温床となったバイセル取引は廃止とのことです。そして,PCを担当する社内カンパニーであるパーソナル&クライアントソリューション社を分社し,東芝の子会社である東芝情報機器株式会社に継承させるとのことです。分割の時期は来年4月1日を予定しています。

  これによりPC関係の人員の約3割にあたる1300人を早期退職,人員再配置などで削減するとのことです。

  富士通から分社する富士通クライアントコンピューティング社,ソニーから分社したVAIOなど統合という話もでていますが,全部合わせても規模が小さく,世界の大手と競合するのは大変そうです。また,合体しても意思統一に時間がかかるようでは追いつけないという恐れもあります。

5.SamsungがAMDのチップを製造か?

  2015年12月22日のThe Inquiererが,韓国のElectronic Timesの報道を引いて,2016年にはSamsungがAMDのチップを製造すると報じています。

  Samsungは既にAppleやNVIDIAに14nmプロセスのチップを供給しているとThe Inquiererは書いています。これにAMDが加わることになります。

  SamsungとGlobalFoundriesはプロセスの開発では同じグループですから,AMDとしてはSamsungには行きやすいので,あり得る話と思います。


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