1.TSMCはHPCが次の変曲点になると見ている
2020年10月20日のEE Timesが,TSMCはHPCが次の変曲点になると見ていると報じています。TSMCはHuaweiへの半導体のビジネスが止められてしまったのですが,他のメーカーからの受注が好調で,売り上げが減少しているということはない様です。
特に,2021年,2022年あたりはEl CapitanとFrontierのCPUとGPUをAMDから受注しており,NVIDIAからもA100 GPUを受注しており,さらにAI向けのアクセラレータも受注を抱えています。ということでHPCがトレンドをけん引すると見ているようです。
TSMCによると2020年の売り上げの8%が5nmの売り上げで,2021年にはそれが20%に増加すると見ています。そして,Morgan Chaseのアナリストによると,TSMCは7nm市場で88%という高いシェアを持っているとのことです。
そして,Intelのプロセス開発の進展によっては,Intelが先進プロセスのCPU,GPU製品の製造をTSMCに委託するということもあり得ます。そうなると,7nm,5nm製品の供給は非常にタイトになります。
TSMCの次のプロセスはN4です。N4はN5と互換性が高いプロセスで,N5に対して,性能,電力,密度の改善を見込んでいます。N4のリスク製造は2021年の4Qの予定で,量産は2022年の2Hの予定とのことです。
そして,N5の次の世代の製品がN3で,N5に比べて70%のロジック密度(1/0.7の意味?),15%の性能向上,30%の電力低減を実現します。N3は2021年にリスク製造,量産は2022年の2Hの予定です。
IntelがCPUの製造にTSMCをファウンドリとして使うかどうかは分かりませんが,調査会社のArete Technologyは,その可能性はあると見ています。また,それ以前にN4でTSMCでの製造,あるいはSamsungでの製造もあり得るという見方です。
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